タクシーの需要は「不便」が生じたときに一気に増えます。
最も頻繁に発生するのが鉄道の運休。
「かわいそう」「不謹慎」とかの感情論は置いといて、
これはビジネスチャンスです。
ピーター流のこのチャンスを掴むコツをお伝えします。
まず下準備 「yahoo乗換案内」にて路線登録
こちらに登録しておくと、運休や遅延が発生したときに通知がきます。
ぼくの登録路線はこちら。
iPad側のアプリ
- 東海道新幹線
- JR京都線
- JR大阪環状線
- 阪急京都線
- 阪急宝塚線
- 阪急神戸線
- 京阪本線・中之島線
- 南海本線
- 阪神なんば線
- 大阪メトロ御堂筋線・北大阪急行
iPhone側のアプリ
- 大阪メトロ中央線
- 大阪メトロ谷町線
- 大阪メトロ四つ橋線
- 大阪メトロ長堀鶴見緑地線
- 近鉄大阪線
- 南海高野線
- JRおおさか東線
以上17路線を登録してます。
アプリ毎の最大登録数は10路線です。
ボクは乗務時はiPadをダッシュボードに固定してるので、
必然的にiPad側の登録路線の方が重要度が高いと考えてます。
特にこのiPad側の10路線でここには記載されていない区間も
フォローすることができています。その理由が「直通運転」です。
直通運転とは?
直通運転とは、複数の路線間を乗換なしで運転される運行形態のことです。
上の登録路線でフォローできている区間について
- JR京都線(大阪〜京都)・・・JR神戸線(大阪〜神戸)・JR東西線(尼崎〜京橋)・JR学研都市線(京橋〜木津)
- JR大阪環状線・・・JRゆめ咲線(西九条〜桜島)・JR阪和線(天王寺〜和歌山)・JR大和路線(天王寺〜奈良)
- 阪急京都線(大阪梅田〜京都河原町)・・・阪急千里線(天神橋筋六丁目〜北千里)・大阪メトロ堺筋線(天神橋筋六丁目〜天下茶屋)
- 阪神なんば線(尼崎〜大阪難波)・・・阪神本線(大阪梅田〜神戸三宮)・近鉄奈良線(大阪難波〜近鉄奈良)
例えば、JR神戸線区間内で発生した事故も、JR京都線にも影響があるので通知が来て知ることができます。
続いて、ぼく流の対応優先度です。
優先度S
優先度Sの2路線が、最優先で営業かけに行くべき路線です。
- JR京都線
- 阪急京都線
この2路線は、頻繁に遅延運休が発生(地上を走る区間が多いため)し、
影響が広範囲に及ぶ路線です。
JR京都線
JR京都線は、JRの京阪神間とさらに宝塚方面、東西線を介して京橋から東大阪市をかすめて四條畷寝屋川方面へと長大な範囲で遅延が発生します
ポイント駅 吹田
運休が発生した場合、まずは一旦全線運休の後、一部区間から徐々に運行再開していきます。
その一部区間の始まりになる駅というのは
- 車庫がある
- 列車の折り返し設備がある
だいたいはこのいづれかです。
JR京都線の場合、吹田駅以東での事故の場合は神戸方面→吹田までは各駅停車を運行するケースがあります。
なので吹田駅→茨木・高槻・京都方面のご利用の可能性が上がります。
吹田駅以西での事故の場合は、京都〜神戸間通しての運休が多いです。
(補足)JR東西線・学研都市線
JR京都線の遅延情報から拾える路線の中で、
あまり頻繁に運休にならないものの城東区〜東大阪市〜大東市〜四條畷市と他の鉄道網から
少し離れた区間を走っているため代わりの路線がなく、トラブル時のタクシー需要が大きな路線です。
大阪市内にいれば京橋駅の片町口、他に車を寄せやすい駅は
鴫野・放出・鴻池新田といったところでしょうか。
※住道駅は大東市、大阪市域圏外なので注意。
こちらで、各路線の列車ごとの遅延状況を確認できます。
阪急京都線
阪急京都線は阪急千里線、地下鉄堺筋線と直通運転を行なっているため、
トラブル発生時は天下茶屋駅(西成区)〜北千里駅(吹田市)までの地下鉄、千里線区間も含めて
梅田〜河原町間と長大な区間が一気に運休します。
※但し、桂駅以東での事故の場合は梅田〜桂間は部分復旧することもあり、
この場合は恩恵を受ける時間が短くなります。
ポイント駅 天神橋筋六丁目(阪急千里線)
阪急京都線は運休すると部分復旧することはあまりありません。
なので路線全体の駅が狙い目です。
特に東淀川区内の上新庄、相川は他の鉄道駅から離れているためタクシー需要が多いです。
阪急線内でのトラブル時は、地下鉄との乗り入れを中止して
天神橋筋六丁目〜天下茶屋間の堺筋線区間のみを先に復旧させます。
(補足)阪急千里線
京都線と直通運転している阪急千里線は、付近の鉄道路線から少し離れているため
需要が一気に上がります。
並行して北大阪急行が走っているため、
千里線各駅〜江坂・緑地公園・桃山台への移動利用も多いですが、
所要時間がかからないのでご案内後もすぐに千里線沿線に戻って営業できます。
また、全区間が大阪市域圏なので営業に組み込みやすいです。
京都線も需要大きいですが、個人的に狙い目は千里線の方です。
優先度A
優先度Aは4路線
- 東海道新幹線
- 阪急宝塚線
- 京阪本線
- 大阪メトロ御堂筋線
こちらの4路線です。
運休頻度は少なかったり、多少の注文がつくものの影響は大きな路線です。
それぞれ解説します。
東海道新幹線
言わずとしれた日本の大動脈です。
一度運休すれば大人数に影響を与えます。
ただタクシー営業の切り口で言うと
- 行き先が広範囲に渡りすぎる
- 同業者もこぞって狙いにくる
なので繰り返して営業に組み込むことが難しく、一発勝負の要素いが強いです。
ただ終電時間帯以降になると、お客さんが長蛇の列を作られるので
なんとかしてあげたい要素はすごくあります。
こちらで新幹線も各列車の位置を確認、遅延列車が大体何時くらいに新大阪駅到着かを予想できます。
阪急宝塚線
阪急宝塚線は十三〜川西能勢口間の豊中市・池田市の需要をほぼ独占してます。
そして大阪市域圏の庄内〜服部天神の地上走行区間で事故スポットになってしまってます。
並行路線に大阪メトロ御堂筋線・北大阪急行があるものの、阪急千里線各駅からよりも離れている、
かつ道路事情も良くなく移動時間がかかるため、宝塚線各駅の方々はそのまま阪急沿線まで
タクシーで移動される方が多い印象です。
ポイント駅 豊中
上記庄内〜服部天神間での事故の際、豊中〜宝塚間は先に部分復旧のケースはありますが、
宝塚線の独壇場エリアの豊中市内が引き続き運休してる場合はまだまだ需要が足りない状態が続きます。
※生まれも育ちも現在も豊中市にいますので、ここは自身の経験含め説明できます。
豊中市は電車もバスもタクシーもスーパーも自動車教習所まで、阪急グループのお膝元です。
京阪本線・中之島線
京阪本線・中之島線は大阪〜京都間の中で唯一淀川の東側を走っています。
大阪市内〜守口市・門真市へ直接向かうには京阪電車しかありません。
また学研都市線の際にも触れましたが、寝屋川市・枚方市はともに乗り入れてますが
それぞれ各市の東西両端を走っているためお互いフォローしてるエリアが違います。
なので代替路線が実質ありませんので淀屋橋・天満橋・京橋あたりは運休が起こると人が溢れかえります。
守口・門真にはパナソニックを代表して意外に大企業が所在しているため、日中の運休時でもビジネス客需要が多くあります。
優先度Sでもいいかと思ったのですが、Aにした理由は他の路線と比べて圧倒的に復旧までの時間が短いからです。
ポイント駅 萱島
京阪電車は大阪市内〜寝屋川市までは完全高架化されており、事故が多いのは香里園より京都寄りの区間です。
萱島は車庫所在地でもあるので列車運用もすぐ融通がきくのでひとまず淀屋橋〜萱島間は先に復旧させてきます。
そうなると需要は落ち着きます。
なお、萱島駅は寝屋川市所在のため、大阪市域圏の車両がここから東のエリアへご案内はできないので要注意です。
大阪メトロ御堂筋線・北大阪急行
大阪メトロ御堂筋線・北大阪急行は名前の通り地下鉄ですので、
高架区間はあるものの地上走行区間はありません。
なので運休はそう滅多に起きません。
ただ「日本で一番収入の多い地下鉄路線」「大阪の大動脈」です。
新大阪〜梅田〜難波〜天王寺を1本で結んでおりひとたび止まってしまうと
大阪中心地の移動が完全に麻痺します。
なので常にアンテナを貼っておくべき路線ですね。
オフィス街→新大阪駅へのご案内が最もポピュラーです。
個人的には、その後新大阪より北の区間へ優先的に営業に行きます。
理由は、そのまま路線沿いのご案内となれば、新御堂筋が流れていれば短い所要時間で売り上げがぐんぐん伸びるからです。
阪急千里線・宝塚線沿線各駅への案内の可能性もありますけどね。
ポイント駅 新大阪・天王寺
両駅とも列車折り返し用設備があり、かつ新大阪〜箕面萱野・天王寺〜なかもずは単独駅のため
そちらへ移動するためにはタクシーしかない状態になります。
積極的に営業しましょう。
優先度B
優先度Bは3路線
- JR大阪環状線
- 南海本線
- 南海高野線
それぞれ解説します。
JR大阪環状線
JR大阪環状線自体は全線高架のため直接的な運休はあまりありません。
ただ、乗り入れ路線が広大なため各路線でのトラブルの影響をもろに受けます。
その情報を仕入れるために登録してるので乗り入れてくる各路線のついて解説します。
もちろん、環状線自体が止まってしまっている場合は影響は大きいです。
特に他路線と接続がなくて利用者の多い野田・桜ノ宮・寺田町・桃谷あたりはおすすめ営業先です。
JRゆめ咲線
ゆめ咲線は西九条からUSJを経由して桜島までの路線です。
一旦止まるとUSJから帰る手段がなくなりますので、タクシー需要は高いです。
近隣にいた場合は積極的に向かいましょう。
ただ、たいていの場合は阪神が接続している西九条まで、その後西九条からUSJへという
ピストン輸送になりがちです。
JR阪和線
JR阪和線は天王寺から和歌山方面へ伸びてます。
また、関空方面への列車、南紀方面への特急も走ってます。
この路線は、トップクラスに人身事故の多い路線です。
僕が主に北側で営業してるので優先度を下げましたが、
市内南部や堺方面メインで営業されている場合は優先度が上がると思います。
JR大和路線
JR大和路線は天王寺〜JR奈良方面へ向けての通勤通学客メイン輸送の路線です。
JR単独駅が多く、特に八尾より東は他路線が近くになく独壇場エリアです。
地上走行区間も長く割とよく止まります。
が、僕は情報が入ってもあまり近づきません。
理由は、特に八尾より東の道路状況が貧弱で両方面とも大渋滞に巻き込まれるからです。
南海本線
南海本線は難波〜和歌山方面へ向かってます。
JR阪和線と並走しているものの各路線の駅間はかなり離れてます。
難波から大阪市域圏内はほぼ高架区間のためあまり事故はなく、
止まった際もかなり和歌山よりの尾崎、泉佐野から南で運休してる印象です。
南海高野線
こちらは難波〜高野山方面へ向かう山岳路線です。
難波〜橋本までは通勤通学路線です。
しょっちゅう運休情報は入ってきますが、主に橋本以南の山岳エリア原因の運休です。
岸里玉出から先ほぼ地上走行区間なんですが、あまりそのエリアが原因の運休はない印象です。
また発生した際も、JR阪和線、大阪メトロ御堂筋線で難波方面へ向かえるので
僕自身は積極的に営業した記憶はあまりありません。
優先度C
上記に挙げなかった各線について、簡単に解説します。
大阪メトロ各線
そもそも地下鉄なので、事故運休はほとんどありません。
- 谷町線 天神橋筋六丁目〜大日 天王寺〜八尾南
- 長堀鶴見緑地線 京橋〜門真南
- 中央線 高井田〜新石切
上記区間あたりはメトロの単独駅が多く、かつそれなりの距離もある区間なので
運休時に近くにいれば営業に向かうのもありでしょう。
阪神なんば線
阪神尼崎〜近鉄大阪なんばを結んでおり、当路線の通知を通じて阪神本線、近鉄奈良線の
運行状況を知るために登録してます。
ただ、阪神本線はほぼ全線が高架、近鉄奈良線も難波〜瓢箪山まで高架、阪神なんば線も地上区間は福〜伝法のみと、
路線長はあるもののほぼ運休がない路線です。
阪急神戸線
十三〜西宮北口間での事故が多い印象です。
ただし大阪市域圏内のエリアが神崎川までと短いので、神戸方面へ送った先から
戻ってくるのにかなり時間がかかってしまいます。
近鉄大阪線
なんば〜伊勢・名古屋までつながっている超長大路線です。
長大すぎて折り返し可能駅も多くあり、運休が起きても該当区間だけ運休して走れるところは動かしてます。
大阪市域圏内は高架区間がほとんどで、あまり止まらない印象です。
まとめ 運行再開後 ※最重要
時系列順に説明しますんで最後になりましたが、
これが一番大事です。
運行再開後は、速やかにその沿線から離れましょう。
その沿線には、主に中心エリアからお客さんを案内したタクシーが溢れてます。
つまり、そのエリアは完全に需要と供給のバランスが崩れてます。
また、中心地へ戻る道路は空車だらけです。
なので、あえて遠回りすることを意識しましょう。
- 阪急京都線運休 淀川を越えて門真市・守口市へ行ってみる
- 阪急宝塚線運休 吹田・東淀川方面へ行ってみる
といった感じです。
せっかく売り上げを積み上げれたのに空車時間が増えたら結局時間がもったいないですからね。
基本は「空車は自車だけ」このスタンスは絶対です。
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